3/22 「Nipponの語」報告

Nippon学の最終回は、3月22日(日曜日)
奈良の詩人・山吹草太さんを迎えて『Nipponの語』を行ないました。会場は、言霊神社の事任八幡宮(ことのままはちまんぐう)。
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鳥居の前には、ソメイヨシノが咲き初め、境内には楠の大木。1200年の歴史ある空気が漂っています。杉木立の中で行なう予定でしたが、生憎朝からの雨で、社務所をお借りし室内で行ないました。 

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am10:30、講師の紹介と共に、学術的に日本語を学ぶのではなく、表現する視点で詩人から学んでみようとする今回の趣旨を紹介し、講座が始まりました。
それにあわせて山吹さんから、「うつくしい言葉」とは、飾り立てた言葉ではなく、自分の内包している等身大の言葉である事。文字が無い時代の「口伝」の重みと、現代社会で目立つ政治家の失言、「Web詩人」や「ブログ」が流行る昨今、詩と日記の違いとは何か・・・、などが語られました。日本語の特徴は、解釈が豊富である。特に詩は、何を書かないか・言わないかが大事で、その事により、読む側が自身と照らし合わせて感じ・考え・汲みとり、様々に解釈をする。こうして言葉と向き合う事で人生が切り開かれてゆく事ができる世界なのだと教えて頂きました。
事例に、山吹さんの詩より、『花売りの少年』・『雨の日の午後』・『春の戯れ』が紹介されました。詩は、発表すると作者のもとを離れ独り立ちしていくものだそうですが、今回は山吹さんに朗読して頂き、この詩が作られた状況や胸の内を話していただきました。(とても希少だそうです。) 詩が作られる過程で大切な事は、技術ではなく感受性の様です。

「さて、では…、
皆さんにも詩を作って頂きましょう。
『春』をテーマに、ひとりずつ。
出来たら、色紙に書いて発表しましょう」
と言う課題に、受講生のみなさんは抵抗もなく取り組みました。

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am11:30、メモ用紙と鉛筆を持ち、雨の中でひとり瞑想。
途中、おいしい「天むす」のお弁当で緊張感を解き、またまたひとりになって黙々と言葉と向き合いました。出来た詩を色紙に書きながら気づいた事は、縦書き・横書き・漢字・ひらがな・カタカナ・改行などを、使い分けによって、ニュアンスが変わる日本語の豊かさです。
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pm13:00、(私は)まだまだ未熟な状態ですが、覚悟を決めて発表しました。
雨粒が心臓の鼓動に聞こえ命を謳った詩や、息子さんの巣立ちを応援する詩、家族を想った詩、希望の詩など、朗読される度に歓声が上がり、作者の人柄がわかる優しい詩の数々が出来上がりました。山吹さんはそれぞれに「う〜ん」と感心し、善し悪しや評価する言葉は避けているようです。そして、逆に即興の詩を発表していただきました。

『それぞれの春は、
ひとつの春の中に
うまれる』

pm14:00、発表も終わりコーヒータイム。雑談の中で山吹さんが、「知識を詰め込むより、生活を豊かにする知恵が大切です。良い講座とは、日常の中にあって、いつの間にか終わっていて、満腹感の無い様なものかなぁ…」と仰るように、とてもリラックスの中で、講座が終了しました。

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山吹草太さんの詩はこちらから↓
http://www.tamajin.jp/column/?w=23&n=00001

posted by スローライフ掛川 at 2009/04/25 21:22 | Comment(4) | TrackBack(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学

2/8『Nipponの酒』報告

2月8日・日曜日、JRに乗って藤枝の青島酒造へ・・・
Nippon学の第4回は『Nipponの酒』でした。1090.jpg

様々な角度から日本の魅力を再発見する「Nippon学」ですが、昨年から変わらず継続しているのが、日本酒の仕込みの真っ只中‘聖域’への酒蔵ツアーです。
この時季、蔵人達は身を清め肉食を絶ち、外界とは遮断した生活で酒作りに精進しています。特に青島酒造は、昨年県下の地酒で金賞を取ったほどの蔵元ですから、張りつめた現場です。
見学する側もそれなりに、前日から食事は規制し、身を清め、女性はスッピンで。日本酒が出来るまでの行程を事前に予習して訪れました。

今回の参加者は受講生6名・スタッフ2名に加え、平野校長や他のプログラムの講師もゲストに加わり、総勢14名になりました。

午後2時、青島酒造に到着。
旧東海道沿いの佇まいにも、何か真摯な雰囲気が漂います。

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このツアーを受け入れて下さる青島孝専務は、蔵元の取締役でありながら杜氏という職人です。それは全国的にも稀なケースです。アメリカで投資理論を学び、瞬時に数百億円の運用をされていた経歴から一転して、非効率な酒作りを継ぎに帰国した青島さんには、この土地ならではの酒をご自身の手で極めようとされる信念があり、直向に邁進されている様子が伺えます。

見学は、酒の原料「水」「米」「菌」のそれぞれを学びます。

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「水」は南アルプスの伏流水が、地下60mから常に豊富な水量を保ち供給されています。試飲させていただきましたが、水温や口当たりの柔らかな感じです。

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「米」は、品種や出所、精米の仕方、洗米・浸漬、蒸米への行程と、それに関わる人の手を惜しまないこだわりを聞き、伝統を守る物作りの精神を感じました。

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「菌」は、米と絡み麹となる室の様子や、蔵元の命とも言える門外不出の黴を目の当たりにさせて頂きました。

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次は仕込みの行程です。
大きな仕込み樽では、「酒母」(しゅぼ)と言われる発酵の元が作られています。今朝仕込んだばかりの樽は米粒がはっきりと分り、仕込んで一週間の樽はプクプクと泡が一面に盛り上がっています。栗の匂いと言うか、蜂蜜林檎のような甘くフルーティーな香りがします。次に、隣りの仕込み部屋に移動します。こちらでは大きなタンクが幾つもあり、中ではピチパチピチパチ・・・と醪(もろみ)達のおしゃべりが続いています。

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この日の蔵では、すでに一度目の搾りを終えているそうで、貯蔵タンクにはすでに今季の酒が貯えられていました。

最後は瓶詰めの行程になりますが、その前に試飲させて頂くことになりまして・・・

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・・・、うまい!

・・・刺身が欲しい!

・・・試飲だけでは疼きますので、場所を変えて更に堪能させて頂きました。

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青島が用意して下さった『喜久醉』(きくよい)は全部で8種類です。地元のお米・松下米の40%だけを使った稀少な純米大吟醸を食前酒に、松下米50・大吟醸と続き、ゲストの佐藤さん推薦の「トクホン」(特別本醸造)を食中酒に頂くと、すっきりとした素直な静岡型の地酒を味わう事が出来ました。
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料理もうまい! 藤枝駅近くの「友喜」(ゆうき)という季節料理店では、低価格で刺身・牛肉の煮込み・鰆の西京漬・牡蠣・鍋・・・、日本酒にあてに最高な料理を出して頂きました。
そして、人も良い! これまでのNippon学は欠席だったAさんは、「喜久醉」の美味しさに感動したようで、青島さんに「私、正直、今まで日本酒をナメテました。スゴイです。ホントに・・・びっくりしました。ホントに・・・、ホントに・・・」と興奮が収まらない様子でした。

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Aさんの舌も確かなもので、実はこの『喜久醉』は、食をもっと楽しむための雑誌『dancyu』(ダンチュウ)の最新号において、純米酒選手権で、食中酒の人気第1位に輝きました。

ストイックなまでに酒造りをされている方を連れ出し、煩い酔っぱらい化した一行を代表してお詫びを言うと、「いいえ、みんなが楽しそうで嬉しいです。前の仕事は大もうけをして笑う人が居れば、必ずその裏で大損している人が居ました。酒は作り手も含めて、みんなが幸せになれる素晴らしい物だと、こうした瞬間に感じます。」と仰いました。

…青島さん、惚れました!(参加者の声)

午後7時、藤枝での贅沢な遊びは終わり、余韻を残して解散しました。









posted by スローライフ掛川 at 2009/02/13 01:11 | Comment(4) | TrackBack(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学

1/25『Nipponの画』報告

『Nippon学』第3回は『Nipponの画』、日本画を知る体験講座でした。
講師を勤めて下さったのは、菊川にお住まいの日本画家・渡辺嘉代さんです。
以前、当NPOの井村代表のお宅兼ギャラリーで、嘉代さん絵を見せていただいたのがきっかけで、「日本画」とは何だろう?日本人が描いたものを指すのか、日本を題材に描いたものなのか、それすらも分らず・・・。多くの日本人に馴染みのない「日本画」の世界を教えていただく事になりました。
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今回は残念ながら欠席が多く、受講生3名・スタッフ2名、そこに嘉代さんのご主人が助っ人に加わって頂き少人数での開催になりました。会場はたまりーな・工作室です。

先ずは、嘉代さんが用意して下さった資料をもとに日本画の歴史を学びます。
日本に絵が入ってきたのは飛鳥時代が始まりとされています。仏教の伝来と共に中国から絵師や技法が渡来しました。飛鳥・奈良時代・平安時代・鎌倉…と中国からの文化の流入に影響されながら日本独特の絵が確立されて来ました。主題も仏教画・美しい絵巻・将軍像・金銀を用いたもの…と変化しながら、千数百年の歴史をもつ世界的にも珍しい美術となりました。明治時代になり、西洋から油彩画が伝わり「洋画」と呼ばれたのに対し、これまで伝わってきた日本独自の技法や様式のものを「日本画」と呼び始めました。その定義は、板や紙や絹または麻に、筆を用いて、墨や顔料を使い膠(にかわ)で接着させたもの、これが日本画です。
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キャンバスになる和紙や絹、絵の具になる天然鉱物の顔料、膠、筆の数々も見せて頂きました。

東京芸術大学大学院で保存修復技術研究をされていた嘉代さんは、日本画に対する思いをこう仰います。「千数百年も前に描かれた絵が風化に耐え現存するのですから、その技術が優れているのは確かです。本来の日本画の画材は全て天然の物を使っているので、材料代も安くはありません。最近ではカルチャースクールなどの日本画人気で、手軽な材料が出回るようになり、本来の画材を作る技術の伝承も危うくなっています。しかし、そのような安易な画材や保存料を使った作品が千年先まで残るか誰にも分りません。私達はそこに危険を感じています。手間をかけてでも本来の技法を受け継いでゆく使命を感じています。」

日本画とは何かがつかめたところで、‘ホンモノの’画材を使わせていただきましょう。
今回は、スケッチはしません!ご安心下さい。『暈繝彩色(うんげんさいしき)』に挑戦です。
仏教寺院などの柱や組物で見掛ける事があるカラフルな絵で、東洋では古くから用いられた彩色法です。ぼかしを使わず、同系色を2〜3段または5〜6段重ねる事により、濃淡で奥行きや凹凸を現しています。仏像の足元にある「漣弁(れんべん・蓮の花びら)」には、平安時代に描かれた暈繝彩色が今も残り、一枚ずつ異なる極楽浄土を表す図柄は、近年になり解読や復元がされているそうです。その極々一部を体験させて頂きます。
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まず、色紙に図柄を写したら、白えのぐ「胡粉(ごふん)」作ります。牡蠣の貝殻をゴリゴリと砕き粉状にし、そこに膠を混ぜて耳たぶの硬さの団子を作り、それを水で丁寧に解いて出来上がり。それだけでおよそ30分かかりますので、根気の要る作業です。白えのぐを図柄の内側に塗り、乾くのを待ちながら、ここで昼食です。
持参したお弁当を広げ、差し入れの明太子とトン汁、デザートまで付きました。

午後は、赤えのぐと胡粉をまぜた桃色・黄色・薄緑を嘉代さんが作って下さり、それを内側に塗っては乾かしの連続で、色を重ねて行きます。絵の具を混ぜないのも日本画の特徴で、白皿上の絵の具は乾燥が速く、比重の重い顔料は直ぐに沈殿します。筆に取るには常に混ぜてから含ませ、広い箇所はたっぷりと取り大きく動かし、細い線は大らかな気持ちで思い切りよく。筆も一色ごとに丁寧に洗います。
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午後のコーヒータイムを挟んで、最後は高価とされる「群青」と墨を入れて絵を引き締めます。
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息を止め・・・、ため息をつき・・・、筆先に集中し・・・、午後4時に完成しました。
最後は嘉代さんのご主人が参加者の名前をデザインして下さった落款を押して出来上がり。
小さな色紙が華やかな日本画になりました。艶のないマットな仕上がりが、日本的な気がします。
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講座が終わり、改めて嘉代さんの作品を見せていただくと、創作の大変さが少し想像できます。
世界の美術家に影響を与えてきた日本画です。身近な美術館でも足を運び、皆さんにも日本人として日本の宝を知る事をお薦めします。
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posted by スローライフ掛川 at 2009/01/29 07:52 | Comment(2) | TrackBack(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学

12/23 『Nipponの食』報告

Nipponの食』報告

新年 あけましておめでとうございます。

皆さんは、どんなお正月をお過ごしでしたか?
お節料理も食べましたか? そのお節はどんな感じですか?
・・・と、聞いてみたいNippon学です。
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昨年12月23日(祝日・火)に行なった『Nipponの食』は、おふくろの調理・おばあちゃんの味をおせち料理を通して習い、和食の頂き方のマナーも学ぶ講座でした。
講師を務めて下さったのは、市内在住の野口和子さん。食の指導員などの経験を持ち、実生活では4世代家族のおばあちゃんです。「私なんて年寄りが、とても皆さんの前で…」と、何度か講師役をお断りされましたが、無理やりお願いいたしました。
おせち料理の概略とレシピをまとめたレジュメ、参考資料の日本の行事食表、この日使う全ての食材を計量し、見本にご自宅のおせち料理までも作ってご持参して下さった野口さんには、全く頭の下がる思いです。
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調理実習は、2班に分かれ、栗きんとん・伊達巻・田作りの3品と、出来た料理をお膳で試食するので、そこに茜ごはんとお吸い物を加えた5品を9:30から2時間で作りました。
先ずは、サツマの皮むきから・・・。くちなしの実を包丁の背で潰して鮮やかな黄色イモを作ります。火にかけている間に、米を研いで人参を摩り下ろしお米の浸責。フライパンでは煮干を煎ってカリカリにしたら火からおろし皿に広げて冷まします。絡める甘辛の蜜を作り、冷めたところで絡ませます。炊飯器のスイッチを押して、最後は伊達巻。白はんぺんの特徴を活かしミキサーで材料を合わせ、厚焼き卵用フライパンで微妙な火加減に気を配ります。程よくこげ色がついたら、鬼すのこでクルクル・・・。(随分省略した報告ですが)時間に押される事なく、全ての調理が出来ました。
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受講生の腕前は、殆どご飯も炊かないOさんから、毎年お節を作るOさんまでそれぞれですが、その場で臨機応変に役割分担が出来、実に手際の良い仕事ぶりでした。野口さんも、目配り良く、数十年の経験や上手く調理道具を使ったコツを教えて下さいました。

お膳に載せて、隣りの和室で頂きます。
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先ずはお屠蘇で乾杯です。
栗きんとんは甘すぎず、市販のものとは違い芋の味が活きています。
伊達巻は、焦げ目が丁度良い具合です。
大盛りにした田作りも、ほぼ完食されました。

お膳料理を頂きながら、それぞれ感想を聞かせていただきました。
「和食は地味で苦手だと思っていた」というKさん。「栗の甘露煮シロップを混ぜるなど、改めてコツを知った」という主婦歴数十年のOさん。農家に嫁いだYさんからは、日本の行事食についてこんな意見が出ました。
「おばあちゃんが今日は何々だと、しょっちゅう赤飯を炊いていました。私にはその価値がわからなかったけど、何となく真似ています。息子が「また赤飯だ!」と笑うけど、止めてしまえば文化も途絶えてしまうと思い、最近になって肯定できるようになりました。」
確かに日本の行事は、二十四節季や農作業に用いる暦を基に、節目を祝い、感謝してきた文化があります。今も残る代表料理がお節料理ですが、七日正月の七草粥・11日の打ち初めの鏡開き、菱餅・ちまき・鰻・へそ団子・おはぎ・千歳飴・鯛のお頭・かぼちゃ・年越し蕎麦など分かり易い行事食でもこれだけあります。
野口さんはこう仰います。「私は畑に出ては季節を感じ、今日まで生きてこられた事をご先祖さまに感謝する日常生活を送っています。娘夫婦と生活をしていますが、忙しい娘に、私を見習えとは言いません。憶えていていつか真似てくれてくれたらいいな・・・と思っています。いつだったか若い奥さんが、「お供え餅は11日まで待ったらカビが生える。三が日を過ぎれば鏡開きをしてしまう。」と言っていましたが、確かにその通りだと思いました。何でも昔のままが良い訳ではないのです。おせち料理も、今の便利な調理用具を使えば、こんなに簡単で辺りの作物や手軽に買える物で手作りができるんです。気負わずに、こんな方法が参考になれば幸いです。」と話して下さいました。

野口さんのお人柄やお話しから、日常の何が大切なのかを教わり、節目をきっかけに日頃に感謝をする『Nipponの食文化』を考える講座になりました。
posted by スローライフ掛川 at 2009/01/08 07:42 | Comment(4) | TrackBack(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学

11/15 『Nipponの芸』 報告

今年もNippon学が始まりました。
アクティビティープログラムの中では、毎年遅れて始まる冬限定の講座です。
私達を取り巻く日本文化の格好良さや洗練された“粋”に迫るNippon学は、5つのホンモノを題材に上澄みで学ぶ贅沢な体験講座です。

第1回目は、11月15日(土) 真打の噺家さんによる 『 Nipponの芸 』を堪能しました。
講師は、瀧川鯉昇(たきがわ りしょう)師匠です。http://www016.upp.so-net.ne.jp/risho/
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この日、掛川落語研究会主催の独演会があり、その前にNippon学で、そもそも落語とは・・・のお話しを一席交えてご紹介頂きました。
会場は杉谷の小笠教育会館のこじんまりとした和室です。

師匠には、講座の前に『古典芸能』である落語について、ご紹介をお願いします。とお伝えしたところ、この様な解説からお話が始まりました。

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「皆さん、『古典芸能』と言いますが、『古典』という概念は新しいもので、やっている本人達はあまり『古典』の意識は無いんですよ。古いもの、型から外れないものを守りすぎては、現代に活きたものは伝わりません。歌舞伎や狂言の世界でも常に現代に理解されよう新化しています。よく、「近頃の若い者は・・・」と言いますが、言っている本人も嘗ては同様。「今日は、良いお日和ですね」の挨拶も除除に省略されて「こんにちは」だけが残ったように、言葉や文化は常に新化しているのです。その意味では現代までが『古典』と言えるかもしれません。現代を超えるとそれは『前衛的』と表現できるでしょうか。」と、ご自身の捉え方を含めたお話しをして下さいました。

時々、腹筋を刺激する(腹に堪える)お話しは、
そもそも、落語の起源は・・・。
落語家の生活は、恐ろしい縦社会・・・。
話芸と言われる「なにわ節・講談・落語」の違いは・・・。
『江戸しぐさ』が見直されている背景には・・・。
大学の教壇に立って感じる事は・・・。
欲しいモノと必要なモノの違い・・・。
などへと続き、およそ60分に亘ってお話下さいました。

最後に「短い時間になりますが一席」と即席の高座にお座りになり、迫力有る名演技を見せて下さいました。〜おいしそうな枝豆でしたぁ〜

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何時までも途切れる事のないお話しですが、師匠は最後に、
「どうも、昭和39年、東京オリンピック辺りを境に、それまでの日本文化といえる慎ましさや、曖昧で無駄を良しとする習慣が無くなった。無駄と思えるものを取り入れないと、本当に‘必要なモノ’と有ると便利だから‘欲しいモノ’の差が見えてこないんですよね。これからは、昭和39年以前のモノやコトを習ってほしいと思います。」とメッセージを下さいました。

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15:30から17:00までの「Nipponの芸」に引き続き、都合の良い方は18:30からの寄席にも参加され、笑い疲れて帰路に着きました。

次回のNippon学は『Nipponの食』です。
おせち料理について、‘昭和39年以前から’受け継がれてきた家庭の味を、80歳代になる人生の先輩から習います。



posted by スローライフ掛川 at 2008/11/21 22:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学

Nippon学の詳細

Nippon学 
2008年11月〜2009年3月 全6回
日本に住んでいながら以外と知らない和の文化。「食」「画」「語」「芸」「酒」の五つのテーマを題材に、各回専門家を招き、私達を取り巻く文化の奥深さを実感する空間へと誘います。
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■講師
・瀧川鯉昇(たきがわ りしょう) 落語家 真打
・青島 孝(あおしま たかし) 青島酒造 専務取締役 杜氏(藤枝市在住)
・山吹草太(やまぶき そうた) 詩人(奈良県在住)
・渡辺嘉代(わたなべ かよ)  日本画家(菊川市在住) ほか
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開催日 11/15、12/23、1/25、2/8、※3/21、3/22
◎その他、オプショナルツアーの企画あり(7月 ゆかたを楽しむ ほか)
定員(最少催行人員) 20名(12名)
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受講料 40,000円 ベーシックプログラム受講料を含む
分割納入可 7,000円×6回(計42,000円)
フェスティバル参加費込み、各回により講師、時間、会場が異なります。
※受講料は会員価格(税込)です。
※会員以外の方は年会費(一口3,000円)が必要となります。
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posted by スローライフ掛川 at 2008/05/09 15:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | アクティビティプログラム>NIPPON学
7月よりライフスタイルデザインカレッジ2009が始まります
詳細はライフスタイルデザインカレッジ2009で!

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